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POSTED | 2020.06.08 Mon |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:IT・情報通信業 創立:5〜6年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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経済と芸術文化が、より結びついた社会を目指して。
経営にアートを活用するTopics
今回のインタビューは、法人向けにアートのレンタルサービス「アートプレオプション」を展開するArt Technologies株式会社の居松氏にお話を伺います。
「経営戦略として企業にもっとアートを活用してほしい」と語る居松氏に同サービスに込める想いや今後のビジョンについて教えていただきました。
Art Technologies株式会社 代表取締役 居松 篤彦氏のONLY STORY

【経歴】
1978年、愛知県名古屋市出身。関西大学社会学部社会心理学科を卒業。在学中は交響楽団に所属し、チェロを演奏する。卒業後は、明治以降の近代美術全般を扱う画廊に勤務する。
2006年、株式会社サイズを設立。
2015年には、戦後美術を中心とした現代美術を紹介するギャラリー「SHUMOKU GALLERY」を開廊(−2018年)。
国内外のアートフェアにも参加する。
2019年、Art Technologies株式会社を設立。9月には「ART STARTUP100」を、代官山ヒルサイドテラスにて開催。
サブスク/レンタル/壁画-新しい方法でオフィスにアートを
―まずは、Art Technologies株式会社事業内容を教えてください。
居松氏:弊社は、法人向けアートのレンタルサービス『アートプレオプション』を軸に、オフィスや個人のコーディネートサービスを展開している会社です。その他にも、アートの購入や買取、レンタル、壁画のコーディネートなど、アートに関することであればなんでも幅広く対応することができます。
―ありがとうございます。それでは『アートプレオプション』について詳しくお伺いできますか。
居松氏:はい。アートプレオプションは、私たちがコレクションしているアーティストの作品をレンタルしていただき、オフィスや店舗にアートを取り入れることができるサブスクリプションサービスです。
これまでにない特徴として、同じ作品を一定期間レンタルすることで、定価以下でアートを所蔵することもできます。将来性のあるアートを楽しみながら購入でき、さらにレンタル費は経費にできますので、とても合理的なサービスだと思います。
アートを飾ることの一番面白いところは、アートを飾っているクライアントがアーティストの宣伝主になれるところです。
例えば、会社のエントランスに飾られている絵が会話を生み、多くの人の記憶に残れば、それは結果的にアーティストの存在を底支えし、才能を引き立てながら将来的に価値を引き上げることにも繋がるかもしれません。
―最終的にアートを会社の資産にできるだけでなく、若手アーティストを応援できる仕組みになっているんですね。続いて、競合他社と比べて、差別化できるポイントや強みを教えてください。
居松氏:私も含めて専属のキュレーターが足で回り、有望なアーティストが作る作品をしっかりと選んでいることです。
サービスの一つである「Art Technologies online」では、作家のインタビューやストーリーを掲載するなど、ギャラリーとしてのクオリティも保ちながら、一人一人のアーティストを大事にしています。
もう一つは、現代アートだけでなく美術品に関するご相談に幅広く対応できることです。
アートのビギナーだけを対象にしているわけでもなく、古いアートのコレクションもそれに合った活かし方や売買の仕方をご提案できますので、これまでコレクションをしたことがある方でもない方でも、幅広くご相談に対応できます。

知的興味やコミニュケーションの増加、採用も有利に
―起業の経緯を教えてください。
居松氏:いわゆる美術商として長く仕事をしてきましたので、アートを仕事にするということの面白さと大変さを何度も経験してきました。
その中で、「アートは一部の愛好家が持つもの」という多くの人が持つ認識を変えて、アートをより身近なものにしていきたい、アートを持つことをもっと自己表現やステータスとして活用してほしいと思うようになりました。そうであれば、事業として展開するのが最適だと考え、起業しました。
―学生の頃から、アートに携わっていたのですか。
居松氏:専攻は違いましたが、美術館で色々な時代の展覧会をみることは普段から習慣づけていました。
よく間違われますが、絵を描くのが好きでこの仕事をしているという訳ではありません。好きなものを店に飾ることと、作品に値段を付けて世に流通させることはまったく別のこと。
学生の頃から「美術は、教養と視覚で楽しめる資産」だと捉えていました。
大学で心理学を専攻したのも、美術の価値を大きく左右するのは、人の心理なのではないかと、考えていたことが大きな理由です。
―実際に御社サービスを利用されたクライアントからはどういった声をいただきますか。
居松氏:これまで大手の病院や英会話教室の事務所、若手IT企業など、50社ほどのクライアントに導入をいただいています。
これまで何もなかったところに作品が入ることで、新鮮な驚きをいただいています。
面白いところでは、IT企業にウォールアートを導入したところ、SEの応募が3倍、4倍になったというお話を伺いました。
他にも、社員のやお客様の反応が変わった、オンライン会議の背景にアートがあることで主張が伝えやすい、などのお声も数多くいただいております。

アートの総合企業を目指して
―今後のビジョンを教えてください。
居松氏:今やアメリカやヨーロッパだけでなく、アジア諸国でも自国のアーティストをステータスや国の象徴として活用しているところは数多くあります。
残念ながら日本は、まだまだ国としての意識は希薄ですが、良いものをたくさん持っています。
尊敬すべき作家を支援し、文化交流やステータスとしてアートを導入するシーンを増やすことで、アーティストの地位向上や社会に貢献できればと思います。
―素敵なビジョンですね。そのビジョンを実現させるための施策として何か考えていることはありますか。
居松氏: 現在のアートプレオプションの他にも、アートを活用したメディア展開や、アートを飾りながら販売もできる代理店プラン、壁画を活用したまちづくり、ブランドとコラボした展覧会の企画など、クライアントにもアーティストにも良い効果を生むサービスを企画中です。
―アートを選ぶ際のポイントをお聞きしてもよろしいですか。
居松氏:それぞれに考え方や好き嫌いはあると思うので、私から押し付けるようなことはないですが、自分がよくやるのは、好きなものではなく、少し疑問に思ったり、理解できなかったものをあえて買うようにしています。それまでの自分になかった要素と共に過ごしていくことで、数年後には自分の変化、成長に気づくということがあります。
アートを通じて自分にないものを発見してみるのは面白いと思います。
また、自分の好きなもの、自分の世界観をを表す、という考え方だけでなく、来社される方の層や反応を良いものにしてブランド価値をあげる、という視点で考えてみてはいかがでしょうか。例えば若い女性の好むアートを飾る、年配の方の認めるものを、といった考え方です。
―ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。
居松氏:文化芸術は奥深く、面白いものではありますが、必ず生活に必要不可欠なもの、というわけではありません。ただ、人間にとって文化は、全てが充足されるために必要な要素だと思います。
一つの芸術作品に関わることが、一つの扉を開く、少しのきっかけになれば良いいですね。
執筆=山田
校正=笠原

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